「個別株ってどうやって始めるの?」
わたしが初めて個別株を買ったのは2012年。選んだのは楽天グループ(4755)でした。「楽天が好きだから」という、今思えばかなりシンプルな動機でした。100株を約6万円で購入してから13年が経ちます。
株価はほぼ横ばい、配当は無配に。でも売らずに持ち続けています。今日はその理由と、13年間の「株主体験」をすべて正直に書きます。
📋 この記事でわかること
- 楽天グループ株を2012年から13年間保有した実体験
- 現在の株主優待(楽天モバイル最大1年無料)の詳細
- 無配・株価横ばいでも持ち続ける「応援投資」の考え方
- 株主優待投資のメリット・デメリットと個別株の注意点
2012年、初めての個別株に楽天グループを選んだ理由
楽天グループ株を購入したのは2012年のことです。当時すでに楽天カードや楽天市場を日常的に使っており、「自分が使っているサービスの会社の株を持ってみたい」という気持ちがありました。
投資の勉強を始めたばかりの頃で、インデックスファンドより「知っている会社の株を買う方がわかりやすい」という初心者らしい発想だったと思います。100株・約6万円という、気軽に試せる金額から始めました。
13年間の株価推移|6万円→7万円のほぼ横ばい
2012年の購入時の株価は約600円(100株で約6万円)。2026年現在は約700円前後で推移しており、13年間での値上がり幅はわずか約1万円。率にして約17%です。
同じ期間にS&P500インデックスへ投資していた場合は、5〜6倍以上になっています(新NISAでインデックス投資を続ける方法はこちら)。純粋な投資リターンとして見ると、楽天グループ株は「負けた投資」といわざるを得ません。
ただし、わたしのポートフォリオ全体に占める楽天株の割合は非常に小さいため、資産形成への影響はほとんどありません。「応援投資」として割り切っているので、株価に一喜一憂することもなくなりました。
楽天グループ 株主優待 概要(2025年時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 優待取得条件 | 100株以上保有(単元株) |
| 優待内容 | 楽天モバイル音声プラン最大1年間無料(新規契約者向け) |
| 優待価値(目安) | 月3,278円×12ヶ月=約39,000円相当 |
| 権利確定日 | 12月末 |
| 配当 | 2023年以降 無配(モバイル投資の影響) |
| 2025年4月時点 株価 | 約900〜1,000円(100株で約9〜10万円) |
現在の株主優待|楽天モバイルが最大1年間無料になる
楽天グループ株を持ち続けている最大の理由が、株主優待です。2025〜2026年の優待内容は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 100株(1単元)以上保有の株主 |
| 基準日 | 毎年12月末 |
| 優待内容 | 楽天モバイル音声+データ30GBプランを6ヶ月間無料 |
| 継続特典 | 翌年6月末も継続保有で、さらに6ヶ月間無料(合計1年間) |
楽天モバイルの通常料金は月3,278円(20GB超〜)。6ヶ月無料なら約2万円分、1年間無料なら約4万円分の価値があります。100株(約7万円)の保有で年間4万円相当の優待を受け取れるとしたら、優待利回りは約57%。これは非常に高水準です。
わたし自身は楽天モバイルをすでに使っているので、優待を使えばその期間の通信費が実質ゼロになります。株価の値上がりはなくても、優待で十分にメリットを受けていると感じています。
※優待内容は毎年変更される可能性があります。最新情報は楽天グループ公式の株主優待サイトでご確認ください。
ひとつ注意点があります。楽天モバイルをすでに使っていない方にとっては、この優待のメリットは少し変わります。楽天モバイルを新規契約してでも使いたいという方なら優待価値は高いですが、他のキャリアを使い続けたい方には恩恵がほぼありません。「楽天モバイルユーザーで、長期的に乗り換えるつもりのない方」が株主優待目的での楽天株保有に向いていると思います。
配当は2023年以降ずっと無配|楽天モバイルへの投資の影響
以前は楽天グループから配当金を受け取っていましたが、2023年頃から無配が続いています。理由は楽天モバイルへの大規模な設備投資によって赤字が続いているためです。
楽天グループは自社回線(楽天回線)を全国に展開するために数千億円規模の投資を行いました。その負債が大きく、2023年・2024年・2025年と3年連続で無配の決議が続いています。復配の時期は「連結業績の改善と有利子負債の削減が進めば適時適切に対応する」とされていますが、具体的な時期は未定です。
配当収入を期待して楽天株を持っていた方にとっては、かなりの誤算だったと思います。わたし自身も「以前はあった配当がなくなったのは残念」と感じていますが、現在の保有目的は配当より「優待と応援」に切り替えています。
13年持ち続ける理由|「応援投資」という考え方
客観的な投資リターンだけで見れば、楽天グループ株は「失敗した投資」の部類に入るかもしれません。インデックスファンドへの投資と比較すれば、大きな機会損失があったとも言えます。
でも今も売らずに保有し続けているのは、楽天というサービスへの愛着があるからです。楽天カードも楽天市場も楽天証券も楽天モバイルも、すべて長年お世話になっているサービス(楽天経済圏の全体像はこちら)。その会社の株主であることに、純粋な「応援している感覚」があります。
また、資産全体への影響が小さいため、無理に売却する必要もありません。保有コストはほぼゼロで、株主優待という実質的なリターンが得られている。このバランスなら持ち続けても問題ないと判断しています。
正直に言うと、過去に一度「売ればよかった」と思ったタイミングがありました。楽天株が1,000円を超えていた時期があり、そこで売却していれば大きな利益が出ていたはずです。でも当時は「まだ上がる」と思って売らず、その後株価は下落しました。
この経験から学んだのは、「利益が出ているときに売れない心理」は個別株投資でよく起こるということです。インデックス投資なら「長期保有し続ける」という単純なルールで動けますが、個別株は「いつ売るか」という難しい判断が常につきまとう。これも個別株投資の難しさのひとつです。
株主優待投資とは何か|仕組みとメリット・デメリット
株主優待とは、企業が一定数以上の株式を保有する株主に対して、自社サービスや商品、割引券などを提供する制度です。日本独自の文化で、個人投資家を増やす目的で多くの企業が導入しています。
株主優待投資のメリット
- 自社サービスを無料または割引で利用できる(=実質的なリターン)
- 「持ち続けるモチベーション」になる。長期保有につながりやすい
- 株価が横ばいでも優待があれば実質的な損失が小さくなる場合がある
株主優待投資のデメリット・注意点
- 優待は突然廃止・内容変更されることがある(楽天も優待内容が以前から変更されている)
- 配当ゼロ・優待ゼロになると、株価上昇以外の恩恵がなくなる
- 優待目的で保有すると、株価下落時に「売れない」心理が働きやすい
- 外国人投資家には優待の恩恵がないため、優待廃止して配当増を求める圧力がある(優待廃止トレンドが続いている)
近年は優待を廃止して配当に一本化する企業も増えています。「優待があるから持ち続ける」という投資スタンスは、優待廃止によって突然崩れるリスクがあることを理解しておく必要があります。
楽天グループの現状と将来性|モバイル事業が赤字脱却できるか
楽天グループの財務状況は、楽天モバイルへの大規模投資によって厳しい状況が続いています。自社回線の全国展開に数千億円を投じた結果、長期間にわたって赤字・無配が続いています。
一方で、楽天モバイルのユーザー数は着実に増加しており、黒字転換への道筋が少しずつ見えてきているとも言われています。三木谷社長も「数年以内の黒字化」を目標として掲げています。
楽天グループ株の魅力は、楽天経済圏(EC・フィンテック・スポーツ・旅行など)の底力と、モバイル事業が黒字転換した際の株価上昇の可能性です。今は「赤字期間に安く仕込んでいる」と考える長期投資家もいます。
ただし、モバイル事業が想定通りに伸びなければ財務悪化が続くリスクもあります。楽天グループ株への投資は、将来の成長に対する「賭け」の側面があることを理解した上で判断することが大切です。
個別株投資を始める人への正直なアドバイス
わたしの経験をふまえて、個別株投資を始めようとしている方に正直に伝えたいことがあります。
- 「好きな会社だから」は根拠として弱い。 愛着と投資パフォーマンスは別物です。好きだから上がるわけではありません
- 個別株はインデックスに勝てないことが多い。 楽天株13年のリターンより、S&P500インデックスへの投資の方が圧倒的に良い結果だったことは事実です
- 株主優待目的なら小額で試す価値はある。 楽天モバイルをすでに使っているなら、100株で通信費が最大1年無料になる優待は実質的なメリットです
- 資産形成のメインはインデックスで。 個別株は「余剰資金の範囲」「資産全体への影響が小さい金額」で楽しむものだと思っています
個別株投資 vs インデックス投資 比較
| 比較項目 | 個別株投資 | インデックス投資 |
|---|---|---|
| リターンの期待値 | 高い可能性もあるが不安定 | 市場平均に連動(年利3〜7%目安) |
| リスク | 銘柄集中リスク・倒産リスクあり | 分散効果で低リスク |
| 手間 | 業績・ニュース等の継続的な確認が必要 | ほぼ放置でOK |
| 株主優待 | あり(銘柄による) | なし |
| 配当 | 銘柄・業績次第 | 分配金あり(銘柄による) |
| 初心者向け | △ 知識と判断力が必要 | ◎ NISAで積立が最適 |
| 著者の使い方 | 応援したい企業のみ少額 | 資産形成のメイン |
今日の気づきメモ|個別株は「応援+優待」、資産形成は「インデックス」が40代の正解
個別株投資は楽しいです。決算発表を追う、優待が届く、自分が使っているサービスの株主になる感覚。インデックス投資にはない「企業との繋がり」があります。
でも資産形成のコアはあくまでもインデックスファンドです。個別株は「資産形成のメイン」ではなく「少額で楽しむサブ」として位置づけることで、リスクをコントロールしながら投資の楽しさも味わえます(積立投資を中心にした資産形成の話はこちら)。
今日のアクションプラン
- 楽天モバイルを使っている方は、楽天グループ株の株主優待の条件を公式サイトで確認してみる
- 個別株に興味がある方は「資産全体の5%以内」を目安に試してみる
- 株主優待を受け取るには権利確定日(楽天は12月末)に株を保有していること
まとめ|13年間の楽天株保有から学んだこと
- 2012年に100株・約6万円で購入。13年後の現在は約7万円(ほぼ横ばい)
- 株主優待は楽天モバイル音声+30GBプランが最大1年間無料。優待利回りは50%超の水準
- 配当は2023年以降無配。楽天モバイル投資の負債が理由で、復配時期は未定
- 純粋な投資リターンとして見ると「負け」だが、優待活用と応援の意味で保有継続
- 個別株は小額・余剰資金で。資産形成のメインはインデックスファンドを推奨
「好きな会社の株主になる」という経験は、投資への興味を高める良いきっかけになります。ただし資産形成の本丸はインデックス。この2つを切り分けることで、楽しさとパフォーマンスを両立できると思っています。
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