📋 この記事でわかること
2019年の年始、私は新築建売一戸建てを購入し、3,100万円の住宅ローンを組みました。
そのとき選んだのが「固定金利と変動金利を半々にする」という方法。いわゆるミックスローンと呼ばれる借り方で、当時はやや珍しい選択でした。
正直なところ、選んだ当時は「これが正解かどうか」まったく自信がありませんでした。
「変動一択にすればよかったんじゃないか」と後悔しかけたこともあります。
そして2024年から日本銀行が政策金利を引き上げ始め、変動金利の動向がニュースを賑わせるようになりました。
あのとき半々にしておいてよかったのか。
それとも固定一択にすべきだったか。
2026年の今、数字をもとに率直にお伝えします。
私の住宅ローンの基本情報
まず私自身のローンの概要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 購入時期 | 2019年年始 |
| 物件 | 新築建売一戸建て(田舎立地) |
| 借入額 | 3,100万円 |
| 返済期間 | 35年 |
| 金融機関 | 住信SBIネット銀行 |
| 金利設計 | 固定1,550万円+変動1,550万円 |
| 返済上限の基準 | 手取りの25%以内 |
| 2026年の残高 | 約2,500万円 |
金融機関は価格.comで比較して、当時ネット銀行最低水準の金利だった住信SBIネット銀行を選びました。
審査が通ったときは正直ほっとしました。地方在住で転勤族の自分が「ここで家を買っていいのか」という迷いもあったので。
ちなみに銀行審査では倍近い金額まで借りられる試算が出ていました。でもそのまま借りる気にはなれませんでした。
「借りられる額=返せる額ではない」と、本能的に感じていたからです。
ミックスローンとは何か
「ミックスローン」とは、一つの住宅ローンを固定金利と変動金利に分けて借りる方法です。
全額を固定か変動どちらかにするのではなく、比率を自分で決めて組み合わせます。
私の場合は3,100万円を1,550万円ずつ半々に分けました。
注意点として、すべての金融機関でミックスローンが使えるわけではありません。対応している銀行を最初から選ぶ必要があります。
固定・変動それぞれの特徴を整理すると、以下のようになります。
| 固定金利 | 変動金利 | |
|---|---|---|
| 金利水準 | 高め (年1.0〜1.3%前後) | 低め (年0.4〜0.6%前後) |
| 返済額 | 借入時から 変わらない | 半年ごと見直し (5年/125%ルール) |
| 安心感 | 高い | 金利次第で不安 |
| 総返済額 | 金利次第で 割高になることも | 金利上昇で 増えることも |
| 向いている人 | 返済変動が怖い人 見通しを立てたい人 | 金利をチェックできる人 繰上返済派 |
「安くしたいなら変動、安心を買いたいなら固定」とよく言われますが、どちらも100%正しいわけではありません。
家族構成や収入の安定性によって「どちらのリスクが怖いか」は変わります。
なぜ半々にしたのか——判断の根拠と借入額の決め方
私が「どちらかに全額ベットするのは怖い」と感じた理由には、家族の事情があります。
変動だけにしなかった理由
2019年当時、変動金利は歴史的な低水準でした。周囲でも変動一択を選ぶ人が目立っていました。
でも私は子どもが3人いる5人家族です。
教育費・生活費・ローン返済がすべて重なる時期は必ず来る。
そのタイミングで月々の返済額が増えるのは、精神的に耐えられないと思いました。
子どもが中学・高校・大学と進むにつれて教育費は跳ね上がります。「そこに返済額の増加も重なる」という状況は避けたかったのです。
固定だけにしなかった理由
一方で、固定だけにするのも迷いました。
2019年当時の固定と変動の金利差は約0.6〜0.9%。
3,100万円・35年のローンで0.6%の差は、総返済額で数百万円規模の差になります。
「金利が上がらなかったら大損だ」という感覚も正直ありました。
「全部固定にして損したくない」という気持ちと
「全部変動にして不安になりたくない」という気持ち。
そのちょうど中間が、半々だったわけです。
借入額の決め方:手取りの25%ルール
ミックスローンの比率と同時に、「そもそもいくら借りるか」でも自分なりの基準を持っていました。
私が設定したのは「月々の返済が手取りの25%以内になる金額」という上限です。
銀行の審査基準(年収の〇倍)ではなく、手取り収入から逆算して決めました。
| 判断基準 | 内容 |
|---|---|
| 銀行の審査上限 | 年収の6〜8倍 (私の場合6,000万円前後) |
| 私の上限 | 手取り25%以内 → 3,100万円 |
| 25%にした理由 | 教育費・貯蓄を確保しながら 無理なく返せる水準 |
| 繰上返済の方針 | 投資優先のため 「しない」を継続 |
「銀行が貸してくれる額=返せる額ではない」
これは声を大にして伝えたいことです。
住宅ローンは35年という超長期の話です。借りた直後の生活だけでなく、10年後・20年後の教育費・老後資金との兼ね合いで考える必要があります。
実は、固定と変動を半々にすると決めたとき、住宅販売員からこう言われました。
「今まで金利が低かったのですから、変動でいいと思いますけどね」と。
その言葉自体は理解できます。でも私は「専門家でも金利の先行きは誰にも読めない」という前提で考えていたので、間に受けませんでした。
最終的に自分で計算した返済計画に則って借りることができて、今では本当によかったと思っています。
2024〜2026年の金利上昇で実際に何が変わったか
2024年3月、日本銀行がマイナス金利を解除。その後も段階的に政策金利を引き上げ、変動金利に連動する短期プライムレートが上昇しました。
金利上昇のニュースを見たとき、家族と特別な話し合いをしたわけではありません。
ただ、30年近く続いた低金利時代が、私たちが家を買ってから変わり始めたことには、静かに驚いていました。
「買うタイミングが悪かったのかな」という気持ちより、「何があるかわからないな」という感覚の方が強かったです。
どんな時代・環境になっても対応できる体制を整えることの大切さを、改めて感じました。
では私のローンは実際にどう変わったか。
| 固定部分(1,550万円) | 変動部分(1,550万円) | |
|---|---|---|
| 〜2023年 | 変化なし | 変化なし |
| 2024年〜(上昇後) | 変化なし ✅ | 5年ルールで変化なし ✅ |
| 元本の減り方 | 予定通り | 遅くなっている ⚠️ |
| 精神的負担 | ゼロ | 増えるかも…という不安は少し |
変動金利には「5年ルール」と「125%ルール」があります。
- 5年ルール:金利が変わっても、月々の返済額は5年間は据え置き
- 125%ルール:5年ごとの見直しでも、返済額は前回の125%が上限
つまり2026年時点では、変動金利部分の返済額は変わっていません。
ただし「返済額は同じでも、元本の減りが遅くなっている」という事実はあります。
半々にしたことで「半分だけ気にすればいい」という精神的な楽さがあります。全額変動だったら、もっと不安が大きかったかもしれません。
住宅ローンを選ぶときに本当に大切なこと
自分の経験を踏まえて、これから住宅ローンを検討する方に伝えたいポイントをまとめます。
①金融機関はネット銀行を必ず比較する
私が価格.comで比較したとき、メガバンクや地方銀行よりもネット銀行のほうが金利が大幅に低いことがわかりました。
住信SBIネット銀行・楽天銀行・auじぶん銀行などは、変動金利で年0.3〜0.5%台の水準が続いていました(2019年当時)。
住宅ローンは金額が大きいため、0.1%の金利差でも総返済額に数十万円の差が出ます。
「銀行の窓口に来てもらえば優遇します」という話に乗る前に、ネット銀行を必ず比較してください。
→ 関連記事:住信SBIネット銀行に乗り換えて1年|手数料ゼロで家計が変わった話
②「借りられる額」ではなく「返せる額」で決める
前述した通り、私は手取りの25%以内という自分ルールで上限を決めました。
銀行審査では6,000万円前後まで借りられる試算でしたが、実際には3,100万円にしました。
住宅ローンを組んでから7年、今のところ生活が破綻するような局面はありません。
あのとき身の丈に合った金額にしておいてよかったと思っています。
③ミックスローンは「どちらが正解かわからない人」向け
ミックスローンは「どちらかに全額ベットするのが怖い人」に向いています。
逆に言うと、「変動一択で攻める」「固定一択で安心を買う」と決断できる人には不要な選択肢です。
自分のリスク許容度・家族構成・収入の安定性を踏まえて、どのリスクが一番怖いかを考えると、自然と答えが出てくると思います。
→ 関連記事:住宅ローンの繰上返済vs投資:どちらが得かシミュレーション比較
2026年時点で後悔しているか——正直な答え
結論:ローンの組み方については後悔していません。
2024〜2026年の金利上昇局面を経た今、「固定部分があってよかった」という安心感は確実にあります。
変動一択にしていれば元本の減りがさらに遅くなっていたはずで、精神的な負担はもっと大きかったと思います。
一方で「変動一択にしていれば2020〜2023年の間はもっと安く済んでいた」のも事実です。
どちらが正解だったかは、35年後に返済が終わってみないとわかりません。
「後悔しない選択」とは「その時点での判断として合理的だったか」で評価すべきだと思っています。
2019年の時点で自分の性格・家族構成・リスク許容度を踏まえて半々にした判断は、今でも合理的だったと思えています。
後悔しているとすれば、ローンの組み方よりも物件の立地選択です。
田舎の建売を買ったので、資産価値の上昇はほぼ期待できません。「売ることを想定した物件選び」をもっと重視しておくべきでした。
→ 関連記事:住宅ローン控除8年間で200万円の節税を実感した40代の話
今日のアクションプラン
住宅ローンをこれから検討している方も、すでに組んでいる方も、今日5分でできることがあります。
- 月収手取りに0.25をかける:「無理なく払える月々のローン上限額」の目安になります。
- 住宅ローン比較サイトで金利差を確認する:価格.comや住宅本舗で固定・変動・ミックスの相場が無料でわかります。
- すでにローンを組んでいる方は残高証明書を確認する:元本がどれくらい減っているか把握するだけで安心感が変わります。
まとめ
- 住宅ローンの固定・変動・ミックスに「正解」はない。自分のリスク許容度と家族構成で決める。
- ミックスローンは「どちらかに全額ベットするのが怖い人」向けの選択肢。
- 借入額は「銀行が貸してくれる額」ではなく「手取りの25%以内」などの自分ルールで決める。
- 金利上昇局面でも5年ルール・125%ルールにより返済額は据え置き。ただし元本の減りは遅くなる。
- 後悔しているとしたら物件の立地選択。ローンの組み方より「売れる物件かどうか」の視点が大切。
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