節約・お金の管理

e-Taxで医療費控除を申告した実体験|スマホで完結・還付金シミュレーション付き

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「医療費控除って手続きが面倒そう」と思っていた私が、2024年の手術をきっかけに初めて確定申告で医療費控除を申請してみました。

結果は正直、思っていた10分の1くらいの手間で完了しました。e-Taxなら医療費の集計も自動、還付も口座に振り込まれるだけ。「なんでもっと早くやらなかったんだろう」というのが本音です。

この記事では、私の実際の還付額と、e-Taxでの申告がどれほど簡単だったかをお伝えします。

📋 この記事でわかること

  • e-Taxで医療費控除を申告する6ステップ(スマホ対応・所要30〜60分)
  • 所得税率・医療費額別の還付金シミュレーション(表)
  • 医療費控除の対象費用・対象外費用の一覧(表)
  • e-Taxと紙申告の違い:速さ・手間・領収書提出の比較

医療費控除とは?10万円超えた分が節税になる

医療費控除は、1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合に、その超えた分を所得から差し引ける制度です。

たとえば年間17万円の医療費がかかった場合、17万円 − 10万円 = 7万円が控除の対象になります。所得税率が20%の人なら、7万円 × 20% = 1万4,000円が戻ってきます(住民税分も含めると実際はもう少し多くなります)。

所得税率と年間医療費によって還付金額は変わります。下の表で自分のケースを確認してみてください。

年間医療費所得150万円(税率5%)所得300万円(税率10%)所得600万円(税率20%)所得1,000万円(税率33%)
10万円約1,250円0円 ※10円 ※10円 ※1
20万円約6,250円約10,000円約20,000円約33,000円
30万円約11,250円約20,000円約40,000円約66,000円
50万円約21,250円約40,000円約80,000円約132,000円
※所得税分のみ。別途、翌年の住民税が控除額×10%さらに軽減される。 ※1 所得300万円以上は控除下限額が10万円のため、医療費10万円では控除ゼロ

世帯全員の医療費を合算できるので、家族4〜5人いる家庭では10万円を超えるケースが意外と多いです。

わが家は5人家族(子ども3人)なので、通常年でも歯科・内科・薬局などで4万円前後の医療費がかかっています。手術のような大きな出費がなくても、子どもの歯科矯正を始めた年や、複数人がまとめて受診した年などは10万円を超えることがあります。

「うちは健康だから関係ない」と思っていると、実はギリギリ超えていたというケースも多いです。年末に一度、家族全員の医療費レシートを集計してみる習慣をつけるだけで、申告漏れを防げます。

私の実体験:手術した年に17万円の医療費

2024年、私は手術を受けました。入院費・手術代・通院交通費などを合計すると、その年の医療費は約17万円になりました。

通常年は家族5人分でも4万円前後なので、医療費控除の出番はほとんどなかったのですが、手術の年は別格でした。

17万円 − 10万円 = 7万円の控除。ふるさと納税の確定申告と合算して申告したため、そちらの還付分も含めて合計5〜7万円程度が戻ってきた計算です。

医療費控除単体での還付額は、所得税・住民税を合わせて2〜3万円程度でした。「手術したのに損した気分」だったのが、確定申告後に少し報われた気がしました。

手術後は自宅で2日ほど療養した後、仕事へ復帰しました。ちなみに私の手術は親知らずの抜歯(2本)でした。全身麻酔は初体験でしたが、手術台に寝て、俺は寝ないぞ!と思っていたら、終わっていました😅 さすが現代医療です。

何が医療費として含められる?意外と広い対象範囲

医療費控除の対象は、病院の窓口負担だけではありません。意外と広い範囲が対象になります。

  • 病院・歯科・眼科の診療費、入院費(保険診療・自由診療ともに対象)
  • 処方薬・市販薬(治療目的のもの)
  • 通院交通費(電車・バスなど公共交通機関。マイカーのガソリン代は原則不可)
  • 出産費用(出産育児一時金を差し引いた後の自己負担分)
  • 介護施設の医療的費用
  • 視力矯正のためのメガネ・コンタクト(処方箋があるもの)

一方、対象外になるものもあります。美容整形、健康診断(異常が発見されて治療につながった場合は対象)、予防接種などは基本的に控除の対象外です。

わが家では5人家族のレシートをざっと集めると、歯医者・通院・薬局などで年4万円前後はかかっています。手術のような大きな出来事がなくても、子どもの歯列矯正などで10万円を超える家庭も少なくありません。

「これも対象になるの?」と迷いやすい費用をまとめました。

カテゴリ対象〇対象外✕
薬代処方薬・市販の風邪薬・胃腸薬・痛み止め(治療目的)予防目的のビタミン剤・サプリメント
歯科虫歯治療・保険外治療・子どもの歯列矯正大人の審美目的の歯列矯正・ホワイトニング
眼科レーシック手術・医師指示の眼鏡・コンタクト日常使いの眼鏡・コンタクトレンズ
交通費電車・バスの通院交通費・緊急時のタクシー代自家用車のガソリン代・駐車料金
入院入院中の部屋代・食事代(病院側都合の差額ベッド含む)希望による差額ベッド代・快適性目的の費用
妊娠・出産定期健診・分娩費用・不妊治療美容目的の産後骨盤矯正
健康診断疾病発見につながった人間ドック何も異常が見つからなかった健康診断
出典:国税庁 No.1122 医療費控除の対象となる医療費(2026年4月現在)

高額療養費制度との違い・組み合わせ方

「高額療養費制度があれば医療費控除は不要では?」と思う方もいますが、この2つは別の制度で、併用できます

高額療養費制度は、同じ月に一定額(所得によって異なる)以上の医療費がかかった場合に、超えた分が後から返還される健保の仕組みです。これで返ってきた金額は、医療費控除の計算では差し引く必要があります。

つまり計算式はこうなります:

医療費控除の対象額 = 実際の医療費 − 高額療養費還付分 − 生命保険の給付金 − 10万円

私の場合は生命保険からの給付金もありましたが、それを差し引いても17万円の自己負担が残り、10万円を超えていたため控除が適用されました。

e-Taxで申告したら本当に簡単だった

確定申告と聞くと「書類を集めてe-Taxで入力して…」と億劫になりがちですが、実際にやってみると驚くほど簡単でした。

e-Taxとマイナンバーカードを連携すると、源泉徴収票や医療費の明細がある程度自動取得されます。私はマイナポータルと連携することで、健保の医療費情報が自動で読み込まれ、領収書を1枚1枚入力する手間がほとんどありませんでした。マイナポータルの連携設定は事前に行う必要がありますが、一度設定すれば翌年以降も使えます。スマートフォンからでも手続きできるので、帰宅後の夜に少しずつ進めることもできます。

ざっくりとした流れはこうです:

  1. 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセス
  2. マイナンバーカードでログイン(マイナポータル連携を事前設定しておく)
  3. 医療費情報が自動取り込み(連携済みの場合)
  4. 源泉徴収票の情報を入力
  5. ふるさと納税の寄付金控除と合わせて入力
  6. 還付金額を確認して送信

私の場合、入力作業は1〜2時間で完了しました。途中で保存しながら進められるので、子どもが寝たあとの夜にのんびりやっても十分間に合います。

具体的な手順を表でまとめました。マイナポータル連携を事前に済ませておくと、ほとんど自動で入力されます。

ステップ内容ポイント
STEP 1国税庁「確定申告書等作成コーナー」へアクセススマホ・PC両対応
STEP 2マイナンバーカードで本人確認・マイナポータル連携事前設定すれば翌年以降も自動
STEP 3マイナポータル連携で医療費通知情報を自動入力加入保険が対応していれば集計不要
STEP 4通知外の医療費領収書を手動で追加入力領収書は提出不要・自宅で5年保管
STEP 5給与所得・源泉徴収票・各種控除を入力源泉徴収票もマイナポータルで自動取得可
STEP 6還付金額を確認して申告データを送信送信完了で手続き終了・約3週間で入金
所要時間の目安:事前のマイナポータル連携設定(初回15〜30分)+申告作業(30〜60分)

紙申告と比べると、e-Taxは圧倒的に手軽です。

比較項目e-Tax(電子申告)紙申告(書面提出)
還付金の入金速度約3週間1〜1.5ヶ月
提出場所自宅・スマホからOK税務署窓口または郵送
受付開始日2月15日以前から申告可2月16日以降
医療費領収書の提出不要(自宅で5年保管)明細書の添付が必要
生命保険料控除証明書提出省略可原本添付が必要
出典:国税庁 e-Tax公式・各税理士事務所サイト(2026年4月現在)

ふるさと納税との組み合わせで還付がさらに増える

ふるさと納税をワンストップ特例で申請していた方は注意が必要です。医療費控除を申告すると確定申告が必要になり、ワンストップ特例は無効になります

ただし確定申告でふるさと納税の寄付金控除も同時に申告すれば問題ありません。私も「ふるさと納税はワンストップのつもりだったけど、医療費控除で確定申告することになったので一緒に申告した」という流れでした。

ふるさと納税についての詳しい節税効果はこちらの記事でも解説しています。

医療費控除をやってみて気づいたこと

実際にやってみて一番感じたのは、「知っているかどうかで、数万円が消えるか戻るかが変わる」ということです。

サラリーマンは年末調整で税金が完結するため、自分で確定申告することに慣れていない人が多いです。私もその一人でした。でも医療費控除は「申告しなければ損するだけ」の制度です。

毎年6月に届く住民税決定通知書で、前年の税額がどう変わったかも確認できます。申告後に通知書を見ると、控除がきちんと反映されているか確かめる習慣になります。

また、日々の家計の把握や節約の進め方についてはこちらの記事もあわせてご覧ください。

まとめ:医療費が10万円超えたら必ず申告を

  • 年間の医療費が10万円を超えたら医療費控除の対象
  • 家族全員分の医療費を合算できる
  • 高額療養費・保険給付金は差し引いて計算する
  • e-Tax+マイナポータル連携なら入力作業は1〜2時間
  • ふるさと納税と一緒に確定申告すると還付をまとめて受け取れる

手術やまとまった医療費がかかった年は、必ず医療費控除を申告しましょう。「めんどくさい」と思って先送りするのが一番もったいない選択です。わたしは手術の翌年に初めて申告して、数万円の還付を受けました。「もっと早くやればよかった」と思ったのは正直なところです。5年以内なら過去分も遡って申告できるので、申告し忘れがある方は今からでも間に合います。

今日の気づきメモ|医療費控除は「やってみれば意外と簡単」

医療費の領収書は、かかった年の翌年3月の確定申告期限まで保管しておきましょう。e-Taxのマイナポータル連携でも全てが自動取得されるわけではないため、手術・入院・高額の自由診療などは紙の領収書を手元に残しておくと安心です。

今日のアクションプラン

  1. 今年の医療費領収書をまとめて10万円超えているか確認する
  2. マイナポータルとe-Taxを連携設定しておく
  3. ふるさと納税をワンストップで申請中なら、医療費控除と一緒に確定申告に切り替える準備をする(ワンストップ特例は医療費控除と同時申告できないため、確定申告側に統一する必要があります)

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