2012年、妻と一緒に「保険の窓口」に行きました。
貯蓄型保険・医療保険・終身保険——夫婦それぞれに複数の保険を契約し、そこから約8年間、保険料を払い続けました。「将来のために備えている」という安心感があったのですが、2020年にリベ大(両学長のYouTubeチャンネル)で保険の本質を学んで愕然としました。
重複した保障。支払い保険料に対して驚くほど少ない給付金。元本が戻るまでに10年以上かかる貯蓄型保険。「なぜあの日、契約したんだろう」と本気で思いました。
2020年、夫婦の保険を徹底的に見直して解約。手元に戻ってきた約400万円の返戻金をジュニアNISAに投入しました。あのお金が今も子どもたちのために運用されています。
この記事では、わたしの失敗と判断を全部書きます。もし今、貯蓄型保険や不要な医療保険を持ち続けている方、または保険の見直しに踏み切れずにいる方の参考になれば、書いた意味があります。
この記事でわかること
- 保険の窓口で契約した8年間の後悔と気づき
- 貯蓄型保険・医療保険・終身保険を解約した理由
- 解約返戻金400万円をジュニアNISAに転用した経緯
- 保険の本質「取り返しがつかないものだけにかける」の考え方
- 今でも残している保険・やめた保険の判断基準
📋 この記事でわかること
「保険の窓口」に行ったあの日・・・
2012年当時、「将来のために保険でしっかり備えよう」という気持ちがありました。妻と一緒に保険ショップに足を運び、担当者の説明を聞きながら複数の保険を契約しました。
契約したのは主に3種類です。
- 貯蓄型保険:毎月の保険料が積み立てられ、将来まとまったお金が戻ってくる
- 医療保険:入院・手術の際に給付金が出る
- 終身保険:一生涯の死亡保障
当時は「これで安心だ」と思っていました。でも後から振り返ると、保険の仕組みをまったく理解せずに契約していたのが問題でした。担当者の説明は「将来のためになる」という部分が強調されていて、コストやデメリットについてはほとんど話がありませんでした。
8年間払い続けて気づいた3つの問題点
2020年にリベ大の動画で保険について学び、改めて自分たちの保険を見直してみると、3つの問題が浮かび上がりました。保険見直しの判断基準についても別の記事で詳しく解説しています。
問題①:保障が重複していた
夫婦それぞれに医療保険があり、さらに終身保険にも医療特約がついていました。同じリスクに対して二重三重にお金を払っている状態でした。
問題②:給付金が想像より少なかった
「入院したときに1日いくら出る」という設計でしたが、8年間で払った保険料の合計に対して、実際に給付される金額の上限が驚くほど少ないことに気づきました。「お守り」にしてはコストが高すぎる、というのが正直な感想でした。
問題③:貯蓄型保険は元本回収まで10年以上
わたしが加入していたものは払った保険料が元本に戻るまで10年以上かかる設計でした。同じお金を楽天証券でインデックスファンドに積み立てていたら、その間にどれだけ増えていたか。この「機会損失」に気づいたとき、保険を解約する決断が固まりました。
仮に月2万円の貯蓄型保険を10年間続けた場合、払込総額は240万円です。同じ額をeMAXIS Slim全世界株式に積み立てていたとすれば、年率5%で運用できたとして10年後には約310万円前後になる計算です(元本割れリスクはあります)。保険料を「安全な積立」と思っていましたが、投資に回せば増えていたお金を固定していたとも言えます。
もちろん投資はリスクがあります。でも「リスクを取らないことにもリスクがある」という視点を持てたことが、わたしにとって大きな転換点でした。
貯蓄型保険 vs 掛け捨て保険 比較表
| 比較項目 | 貯蓄型保険(終身・養老) | 掛け捨て保険(定期・収入保障) |
|---|---|---|
| 月額保険料目安 (30代男性・死亡保障1,000万円) | 1.5〜3万円 | 3,000〜8,000円 |
| 解約返戻金 | あり(払込期間後は元本超えも) | なし(または極めて少額) |
| 保障期間 | 終身または満期まで | 設定期間のみ |
| 実質コスト | 「貯蓄」に見えて運用効率は低い | 保障コストが明確で割安 |
| 向いている人 | 強制貯蓄が必要な人 | 余剰資金を自分で投資できる人 |
リベ大で学んだ「保険の本質」が判断を変えた
両学長の言葉で、今でも印象に残っているのは「保険は取り返しがつかないことにだけかける」というシンプルな考え方です。
たとえば医療費。日本には高額療養費制度があり、1か月の自己負担には上限があります。年収約370万〜770万円の方であれば、月の上限は約8〜9万円程度。それを超えた分は国が負担してくれます。
つまり、入院・手術で医療費が100万円かかっても、実際の自己負担は数万円〜十数万円に収まるケースがほとんどです。これは貯金で賄える金額です。
一方で「取り返しがつかないこと」——たとえば一家の大黒柱が亡くなって収入がゼロになる事態には、生命保険で備える意味があります。このメリハリを理解した上で、必要な保険だけに絞れるようになりました。
保険を解約する前に確認すること3つ
決断が固まったとしても、いきなり全部解約する前に確認しておくことがあります。焦って動くより、この3点を押さえてから進む方がスムーズでした。わたし自身が動く前に気をつけた3点です。
① 解約返戻率が最大になる時期を調べる
貯蓄型保険は、払い込み途中で解約すると元本を割ることがあります。保険証券の「解約返戻金額表」を確認するか、保険会社のサポートダイヤルに電話すれば教えてもらえます。わたしはこれを確認してから解約のタイミングを決めました。
② 本当に必要な保障だけを書き出す
「自分だけでは絶対に賄えないリスク」に絞って書き出してみてください。書き出すと、本当に必要な保険が意外と少ないことに気づきます。
③ 解約後の保険料の使い道を先に決めておく
浮いた保険料を「後で考えよう」にすると、気づけば生活費に消えます。わたしは解約と同時に楽天証券の積立額を増やしました。解約と積立増額をセットで動かすことで、お金の流れが自然と変わりました。
保険の見直しは、やろうと思いながら数年放置する人が多いです。わたしもそうでした。でも実際に動いてみると、電話と書類手続きで2〜3週間で完了しました。難しいのではなく、最初の一歩が面倒なだけでした。
解約返戻金400万円をジュニアNISAに入れた経緯
2020年、夫婦それぞれの貯蓄型保険・医療保険の大部分を解約しました。手元に戻ってきたのは、夫婦合わせて約400万円の解約返戻金です。8年間払い続けたお金の一部が戻ってきた形ですが、「本来なら最初から投資に回していたはず」という複雑な気持ちもありました。
「後悔するより次の行動」と決めて、この400万円の使い道をすぐに決めました。子どもたちのジュニアNISAへの投入です。積立NISAの始め方で書いた方針と同じく、低コストのインデックスファンドを選びました。
ジュニアNISAは年間の拠出上限が80万円(1人あたり)だったため、子ども2人分に分けて数年にわたって投入しました。2024年に制度終了しましたが、それまでに満額に近い形で入れることができました。新NISAの積立投資と合わせて、今もそのお金は子どもたちのために運用が続いています。
ジュニアNISA 制度概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年間非課税枠 | 80万円 |
| 非課税期間 | 最長5年(ロールオーバー可) |
| 対象者 | 0〜17歳(口座開設は親が管理) |
| 2024年以降の取り扱い | 制度廃止(2023年末で新規購入終了)。既存口座は18歳まで非課税で保有可能 |
| 払い出し制限 | 2024年以降は制限撤廃(いつでも引き出し可能) |
今も残している保険・やめた保険
「保険を全部やめた」わけではありません。取り返しがつかないリスクに対しては、今も保険で備えています。
見直し後、夫婦合わせて月2〜3万円の保険料が浮きました。その分を積立投資に回しています。見直しから5年が経ちましたが、後悔はありません。医療費の心配よりも、投資口座が増えていく安心感の方が、自分には合っています。
- 残している:終身保険(掛け捨て型の死亡保障のみ)。一家の収入が途絶えるリスクへの備えとして継続
- やめた:貯蓄型保険・積立型の医療保険・重複した医療特約。運用はインデックスファンドに一本化
掛け捨て型の死亡保障は、万が一わたしに何かあった場合に妻と子どもたちが困らないための最低限の備えです。毎月の保険料は貯蓄型と比べて格段に安く、同じ保障金額でも月数千円で済みます。「いざというときのための保険」と「増やすための投資」を完全に分けることで、どちらも目的がはっきりしました。
保険の整理をしてから気づいたのは、「お金の使い先が明確になると行動が変わる」ということです。毎月の保険料が減った分、楽天証券の積立額が増えました。数字の変化が見えるから、続けるモチベーションにもなっています。
保険料をインデックス投資に回したシミュレーション(年利5%・20年複利)
| 月額積立額 | 積立元本(20年) | 20年後の評価額 | 増加額 |
|---|---|---|---|
| 月3万円 | 720万円 | 約1,233万円 | +513万円 |
| 月4万円 | 960万円 | 約1,644万円 | +684万円 |
| 月5万円 | 1,200万円 | 約2,055万円 | +855万円 |
今日のアクションプラン
- 保険証券を引っ張り出して解約返戻金額表を確認する:返戻率が最大になる時期を把握する。証券が見つからなければ保険会社に電話すれば教えてもらえます
- 月の保険料合計を計算する:家族全員の保険料を足して、年間いくら払っているかを可視化する
- 高額療養費制度の上限を調べる:自分の年収帯で月の医療費上限がいくらか確認する。貯金で賄えるなら医療保険は不要かもしれません
- 浮いた保険料の使い道を決める:解約と積立増額はセットで動かす
まとめ
- 2012年に保険の窓口で貯蓄型保険・医療保険・終身保険を夫婦で複数契約
- 約8年後にリベ大をきっかけに見直し。重複・低い給付・元本回収10年以上という問題に気づく
- 「保険は取り返しがつかないことだけにかける」という考え方が判断の軸になった
- 高額療養費制度があるため、通常の医療費は貯金で対応できる
- 解約返戻金約400万円をジュニアNISAに転用。子どもたちの資産形成に切り替えた
- 今も死亡保障(掛け捨て)は残している。必要なリスクへの備えはゼロにしない
- 浮いた保険料は積立投資に直接回す。お金の流れを同時に変えることがポイント
保険を見直すことは、怖くありません。むしろ見直さないことの方が、長い目で見てリスクだとわたしは思っています。8年間払い続けてきたからこそ、その後の変化がよりはっきりわかりました。
保険の見直しで浮いたお金が、今は子どもたちのジュニアNISAや老後のための新NISAに流れています。同じお金でも、置き場所が変わるだけで将来が変わる。これがわたしが保険見直しから学んだ、一番大きな教訓です。
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