「子どもの教育費、いくら準備すればいいの?」
子どもが生まれると、誰もが一度はこの問いに直面します。わたしには12歳・9歳・5歳の子どもが3人います。大学資金として子どもひとり800万円、3人合計で2,400万円が目標額です。中学・高校・習い事にかかる費用は、別途準備しています。
今日は、学資保険からスタートして、ジュニアNISAと新NISAを組み合わせた現在の教育費準備の全体像を書きます。「学資保険とNISAどっちがいいの?」と迷っている方の参考になれば嬉しいです。
📋 この記事でわかること
教育費を意識し始めたのは第一子誕生時、学資保険から始まった
教育費を真剣に考え始めたのは、第一子が生まれたときです。「子どものためにお金を準備しなければ」という気持ちから、真っ先に選んだのが学資保険でした。
当時は「学資保険=子どもの教育費準備の定番」という認識しかなく、ほかの選択肢をあまり調べないまま契約しました。10年間で約250万円を払い込み、第一子が18歳から4年間で300万円を受け取る設計です。
今となっては「NISAで運用した方がよかった」という気持ちもありますが、解約はしませんでした。理由は「確実性」を優先したからです。300万円が確実に受け取れるという安心感は、子どもの進学を控える親にとって捨てがたいメリットです。また、現金で寝かせておくよりは学資保険の方がマシという判断もありました。
ただ、いまから教育費の準備を始める方には、学資保険よりNISAをお勧めします。理由は後述します。
学資保険を契約した経緯は、会社に出入りしていた保険会社のセールスから勧められたというありがちなものでした。当時は今ほど保険や節約の知識もなく、なんとなく入っていたほうが子供のためになると考えて加入しました。
子どもの教育費、実際いくらかかるのか
教育費の目安を知ることが、準備計画の第一歩です。文部科学省の調査などをもとにした一般的な目安は次のとおりです。
| 学校種別 | 公立 | 私立 |
|---|---|---|
| 幼稚園(3年) | 約47万円 | 約92万円 |
| 小学校(6年) | 約211万円 | 約1000万円 |
| 中学校(3年) | 約161万円 | 約430万円 |
| 高校(3年) | 約154万円 | 約316万円 |
| 大学(4年) | 約242万円 | 約391万円〜 |
幼稚園〜大学まですべて公立で約815万円、すべて私立なら約2,200万円以上かかる計算です。この数字を見ると、「子どもひとり800万円」という目標設定は、オール公立を想定した場合でもギリギリのラインだとわかります。
我が家は子どもが3人いるので、単純に3倍の2,400万円が目標です。ただし3人が同時に大学進学するわけではないので、毎年の支出は分散します。「一度に2,400万円が必要」ではなく「数年かけて順番に使っていく」という計画です。
保険解約返戻金400万円をジュニアNISAの原資に
転機は2020年頃。貯蓄型保険を解約して、返戻金約400万円を受け取ったことです(総払込額は500万円近く。損をした計算ですが、このまま続けることの機会損失の方が大きいと判断しました。保険の見直し方についてはこちらの記事もご覧ください)。
ちょうどその頃、リベ大(リベラルアーツ大学)でジュニアNISAの存在を知りました。「2023年末に廃止される制度だが、廃止後は18歳未満でも非課税で引き出せるようになる」という情報を見て、「今のうちに入れるだけ入れておこう」と決断しました。
返戻金400万円を2年ほどかけて3人分のジュニアNISAに振り分けました。ジュニアNISAの年間上限は80万円/人なので、3人分で最大240万円/年まで投資できます。複数年にわたって少しずつ入れていき、3人ともある程度まとまった金額を積み上げることができました。
運用商品はアメリカ株式や全世界株式のインデックスファンドを中心に選んでいます。2020年以降の株式市場は全体的に上昇傾向だったこともあり、現在は投資額を上回る水準で運用が続いています。
新NISAは老後資金と教育資金を一括で運用
2024年から始まった新NISAでは、老後資金と教育資金を分けずに一括で運用しています。「子ども用」「老後用」と口座を分けて管理するよりも、一元管理して必要なときに引き出す方がシンプルで合理的だと感じているからです。
教育費が必要になったとき(子どもの大学進学など)は、まずジュニアNISAの資産を使う予定です。それで足りなければ、自分たちの新NISAから補填します。さらに足りない場合は、その時点の給与収入でカバーするという考え方です。
「老後のお金を子どもの教育に使っていいの?」と思う方もいるかもしれません。ただ、新NISAはいつでも引き出せます。一度引き出した分の非課税枠は翌年以降に復活もします。老後まで絶対に使わないお金として固定するより、必要に応じて柔軟に動かせる方が、家族全体のお金の流れとしては健全だと思っています。
子どもひとりの教育費は800万円で見積もっている
教育費の目標額をどう設定するかは、家庭によって考え方が変わります。わたしは「大学資金として子どもひとり800万円」を目安にしています。
この800万円は大学進学のための資金のみです。中学・高校・習い事にかかる費用は別途準備しているため、含みません。
目安として参考にしたのが、文部科学省と日本政策金融公庫の公的調査データです。
表1:大学の学費のみの目安(4年間)
| 大学の種類 | 入学金 | 4年間の授業料・施設費 | 学費合計(4年間) |
|---|---|---|---|
| 国立大学 | 約28万円 | 約214万円 | 約243万円 |
| 私立大学(文系) | 約22万円 | 約389万円 | 約411万円 |
| 私立大学(理系) | 約24万円 | 約518万円 | 約542万円 |
| 私立大学(医歯系・6年間) | 約108万円 | 約2,247万円 | 約2,354万円 |
表2:大学4年間の費用目安(学費+生活費)
| 大学の種類 | 自宅から通う場合 | 一人暮らしの場合 |
|---|---|---|
| 国立大学 | 約499万円 | 約948万円 |
| 私立大学(文系) | 約717万円 | 約1,165万円 |
| 私立大学(理系) | 約822万円 | 約1,270万円 |
出典:
表1 ― 文部科学省「私立大学等の令和5年度(2023年度)入学者に係る学生納付金等調査」および国立大学授業料標準額(文部科学省省令)をもとに作成
表2 ― 日本政策金融公庫「令和3年度(2021年度)教育費負担の実態調査結果」をもとに作成
※金額はいずれも平均値・目安です。大学・学部・居住形態により異なります。
国公立大学・自宅通学なら約499万円、私立大学文系・自宅通学なら約717万円が公的調査の目安です。子どもがどちらに進学するかは本人次第なので、私立文系を想定しつつ余裕を持って800万円を目標にしました。3人合計で2,400万円。
現在の資産状況と今後5年間の積立ペースを考えると、この目標額は達成可能な見通しです。子どもの進学時期(第一子が大学に入る頃まであと6年)に向けて、計画通りに積み上げていく予定です。
3人分の教育費を時系列で考える
2026年時点で12歳・9歳・5歳の3人がいる場合、大学進学の時期は次のように分散します。
- 第一子(12歳):大学入学まであと約6年(2032年頃)
- 第二子(9歳):大学入学まであと約9年(2035年頃)
- 第三子(5歳):大学入学まであと約13年(2039年頃)
第一子の進学まで6年あります。現在積み上がっているジュニアNISAの資産と、残り6年間の運用・積立で、第一子分(800万円)はほぼ手当てできる見込みです。第二子・第三子分は時間的な猶予が長いので、新NISAで引き続き積み上げていく計画です。
重要なのは「全員分を今すぐ準備しなくていい」という点です。3人いると焦りやすいですが、進学時期が分散しているということは「使うタイミングも分散する」ということ。計画的に積み立てれば、3人分を同時に用意する必要はありません。
学資保険よりNISAをお勧めする理由
わたし自身は第一子の学資保険を継続していますが、これから教育費の準備を始める方にはNISAをお勧めします。理由は3つです。
- リターンが高い:学資保険の返戻率は110〜120%程度。同じ期間をインデックスファンドで運用すれば、歴史的には150〜200%以上になるケースが多い
- 柔軟性がある:学資保険は途中解約すると元本割れのリスクがあるが、NISAはいつでも引き出せる
- インフレに強い:学資保険は受け取り額が固定されている。インフレが続くと実質的な価値が下がるが、株式インデックスはインフレに連動して上昇しやすい
もちろん、NISAは元本保証がないというデメリットもあります。「確実に○○万円受け取れる」という安心感は、学資保険にしかありません。わたし自身も第一子の学資保険を解約しなかったのはこの理由です。完全に否定するものではありませんが、これから始めるなら選択肢の優先順位はNISAの方が高いと考えています。
わたしが学資保険を解約しなかった判断について、もう少し補足します。解約返戻率を計算すると、250万円払い込んで300万円受け取る設計なので、返戻率は約120%です。同じ期間をインデックス投資に回した場合と比べると見劣りしますが、「子どもの大学進学資金として確実に300万円確保できる」という安心感は、お金に換算しにくい価値があります。
子どもの教育費は「必ず使う時期が来る」お金です。株式市場が低迷していても確実に受け取れる学資保険の300万円は、進学直前に売り時が来なくても大丈夫という心理的安全性を与えてくれます。全額NISAにしなくていい、と感じた一番の理由がここです。
今日の気づきメモ|教育費は「いつ使うか」から逆算して準備する
教育費準備で大切なのは「いつお金が必要になるか」を把握することです。大学入学が最大の支出ピーク。第一子の入学まで何年あるかを起点に、必要額と積立期間を逆算して計画を立てましょう。
ジュニアNISAはすでに廃止されましたが、2023年末までに投資した資産は非課税で保有し続けられます。18歳前でも引き出せるようになっているので、教育費として使いやすい仕組みです。新NISAと合わせて「ジュニアNISAを教育費用、自分のNISAを老後用」と大まかに役割を分けておくと、精神的にも管理しやすくなります。
今日のアクションプラン
- 子どもの大学入学予定年を確認し、準備期間と必要額を逆算してみる
- 学資保険に加入中の方は、解約返戻率と残り期間を確認して継続判断をする
- ジュニアNISAの資産がある方は、現在の運用状況と引き出しタイミングを確認しておく
まとめ|教育費2,400万円はNISAの積立で達成可能
- 子ども3人(12・9・5歳)の教育費目標は800万円×3人=2,400万円
- 第一子は学資保険を継続(確実性重視)。2・3子は貯蓄型保険の解約返戻金400万円をジュニアNISAへ
- 新NISAは老後資金と教育費を一括運用。必要時にジュニアNISA→自分のNISAの順で充てる計画(積立NISAを夫婦で増やした話はこちら)
- 学資保険よりNISAをお勧めする理由は「リターン・柔軟性・インフレ対応」の3点
- 残り5年の積立継続で目標達成見込み
教育費の準備に「正解」はひとつではありません。大切なのは「いつまでにいくら必要か」を把握して、自分に合った方法で計画的に積み上げることです。
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