「いま手元にある資産、取り崩し始めたら何年持つんだろう?」——老後やFIREを考え始めると、いちばん知りたくなる数字だと思います。
私自身、新NISA中心の資産がある程度の規模まで増えて、ようやく「使うフェーズ」を意識し始めました。そこで自分の金額だけでなく、1,000万〜5,000万円まで金額別に「月いくら取り崩すと何年持つか」を全部計算してみました。
年利0〜4%、月5万〜15万円の取り崩し。条件を変えると資産の寿命がどう変わるか、早見表でまとめます。自分の数字に近いところを探してみてください。
📋 この記事でわかること
» 試算の前提条件
細かい前提を先に置いておきます。あくまで”ざっくりの目安”として見てください。
- 取り崩しは毎月一定額(定額取り崩し)
- 取り崩しながらも運用は継続(年利0%=運用しない・3%・5%の3パターンで比較)
- 新NISA口座を想定し、運用益は非課税
- インフレ・手数料・税金は考慮しない(シンプルな目安)
- 「60年以上」「ほぼ減らない」は、現実的な取り崩し期間では尽きないことを意味します
数字は筆者が月次複利で試算したものです(2026年)。実際は相場の上下や税制で前後しますが、「だいたいどのくらい持つか」の感覚をつかむのに役立つはずです。
» 月7万円取り崩しの早見表(金額別×利率別)
まずは月7万円(年84万円)を取り崩すケース。これは「年金にプラスして少し取り崩す」イメージに近い金額です。
| 資産額 | 年利0%(運用なし) | 年利3% | 年利5% |
|---|---|---|---|
| 1,000万円 | 約12年 | 約15年 | 約18年 |
| 2,000万円 | 約24年 | 約41年 | ほぼ減らない |
| 3,000万円(例) | 約36年 | ほぼ減らない | ほぼ減らない |
| 5,000万円 | 約60年 | ほぼ減らない | ほぼ減らない |
3,000万円なら、年利3%を維持できればほぼ減らない計算です。月7万円は多くの家庭にとって現実的な”補填額”。年金と組み合わせれば、この水準で足りるケースは多いと思います。
そして、いちばん左の「0%(運用なし)」の列にも注目してください。同じ3,000万円・月7万円でも、運用しなければ約36年で尽きるのに対し、年利3%を続ければ枯渇しにくくなります。取り崩し期も運用するかしないかで、資産寿命は大きく変わる——つまり”運用しないこと”自体が、実はリスクなのです。
» 月10万円取り崩しの早見表
次は月10万円(年120万円)。年金が少なめ、あるいは年金が始まる前の”つなぎ”で多めに取り崩すケースです。
| 資産額 | 年利0%(運用なし) | 年利3% | 年利5% |
|---|---|---|---|
| 1,000万円 | 約8年 | 約10年 | 約11年 |
| 2,000万円 | 約17年 | 約23年 | 約35年 |
| 3,000万円(例) | 約25年 | 約46年 | ほぼ減らない |
| 5,000万円 | 約42年 | ほぼ減らない | ほぼ減らない |
3,000万円・年利3%なら約46年。65歳から始めれば100歳を超えても持つ計算です。一方で年利0%(運用しない)だと約25年で尽きるので、取り崩し期も運用を続ける効果がはっきり出ています。
» 月15万円取り崩しの早見表
月15万円(年180万円)は、生活費の大部分をここから出すイメージ。さすがに資産の減りは速くなります。
| 資産額 | 年利0%(運用なし) | 年利3% | 年利5% |
|---|---|---|---|
| 1,000万円 | 約6年 | 約6年 | 約6年 |
| 2,000万円 | 約11年 | 約14年 | 約16年 |
| 3,000万円(例) | 約17年 | 約23年 | 約35年 |
| 5,000万円 | 約28年 | 約58年 | ほぼ減らない |
3,000万円だと、運用しなければ約17年、年利5%でも約35年で尽きます。月15万円を長く続けたいなら、4,000万〜5,000万円台の資産か、年金との併用が前提になります。
» 4%ルールは日本で通用する?年金と合わせて考える
よく聞く「4%ルール」は、”資産の4%以内の取り崩しなら30年は持つ”という米国発の目安です。たとえば3,000万円の4%は年120万円(月10万円)。上の表でも、月7〜10万円(年3〜4%)に収めると寿命が一気に延びるのが分かります。
ただし日本では、ここに公的年金が加わります。私の試算では年金は月約15万円見込み。仮に生活費が月25万円なら、NISAから取り崩すのは月10万円で済みます。
つまり「年金で土台を作り、足りない分だけ取り崩す」設計にすれば、取り崩し額を月7〜10万円に抑えられ、資産はぐっと長持ちします。“資産額”そのものより、”年いくらまで取り崩すか”を決めるほうが大事——表を作ってみて、改めてそう感じました。
💡 取り崩しを見据えるなら、口座と家計の「見える化」から
シミュレーション通りに進めるには、資産の現在地がいつでも分かることが前提です。私たち夫婦が5年以上使っている3つを紹介します。
- 楽天証券:楽天カード積立でポイントが貯まる・画面がシンプル。私たちのメイン口座
- SBI証券:三井住友カード積立に対応・取扱商品数No.1。サブ口座として活用
- マネーフォワードME:家族5人・10口座を1画面で管理。取り崩し後の残高確認にも必須
※どれも口座開設・登録は無料です。両方の証券口座を持っておくと、取り崩し時の選択肢が広がります。
» 私の場合、どう取り崩すか
私はまだ40代前半で、取り崩しは先の話です。今のところの素朴な方針は、あと5年ほど積立を続けて、その後は大きく買い増さずに放置運用。長女が大学に入る頃には3,700万円ほどになる見込みで、そこから教育資金を取り崩しつつ、少しずつ老後を迎える——という流れです。
上の早見表で言えば、3,000万円台の行が私の近い将来。月7〜10万円の取り崩しに収めれば、年金と合わせて十分に持つ計算です。数字で見えると、漠然とした不安が少し和らぎました。
なお、取り崩しの”考え方”(いつ始める・定率か定額か・どの口座から引き出すか・税金の順番)は、新NISA出口戦略|積立5年・2,000万円超の40代が考えた「いつ・どう取り崩すか」に詳しくまとめています。この記事の”数字”と合わせて読むと、自分の取り崩し計画がぐっと具体的になるはずです。
朝5時ごろに新しい記事を更新しています。明日もまた、お会いできたら嬉しいです。

